笑顔のキミを

パシャ

俺はそんな2人の姿にかまわずシャッターを切った。


「あ、凛斗いま撮ったでしょ！」

「うん。だめだった？」

「ううん。全然。むしろ嬉しい」

「よかった」

「凛斗がこうやってまた人を撮れるようになったことが嬉しい」

「・・・そっち？」


てっきり2人の仲睦まじい写真を撮ったことにだと思った。


「そっちだよ。凛斗が撮りたいって思ったときにシャッターを切れるようになることが、わたしも千夏ちゃんも望んでたことだからさ」

ねー？そういって千夏ちゃんと目配せ。

それにこたえるように千夏ちゃんも「はい」といって笑った。