笑顔のキミを
「先輩どれがいいですか?」
「あ、じゃあこれにしよっかな」
千夏ちゃんがくれた花火をもち、火に近づける。
「わあ」
シャーという音とともに、感嘆の声がでた。
花火ってこんなに綺麗だったけ。
たった数秒で消えてしまう儚さがあるけれど。
でもその数秒の輝きが強い。
その中でもくもくとあがる白い煙。
その煙でさえ綺麗だと思ってしまうんだから不思議だ。
「綺麗ですね」
「うん、綺麗」
ただその花火に見惚れてしまう。