笑顔のキミを
「ナナは家どのへん?送るよ」
「いいよ。凛斗すぐでしょ?わたし遠いからさ」
「もうだいぶ遅いし、危ないから」
「本当大丈夫。てかわたし自転車置いてきてるからこっちなの」
「そうなの?」
「うん。ありがとね。来週楽しみにしてる」
「俺も。・・・じゃあ気をつけてな」
夏とはいえ結構暗い。
でもやっぱりナナはちょっと拒絶するから。
そこまでしてまで家を知られたくないのか、自転車できてるほど遠いのか。
でもナナはたしか学校までは自転車できてないだろうし。
ここは学校ともそんな距離が離れているわけじゃないのに。