笑顔のキミを
咲良へ
*
「凛斗くん今年もきてくれてありがとうね」
「いえ」
お墓につくとすでにおじさんとおばさんがきていた。
「咲良、凛斗くんがきてくれたよ」
お花を供え、お線香をあげる。
「あれからもう2年たつのね」
「はい。長いようであっという間だったような気がします」
「そうね。いまだに受け入れられていないんだけどね」
おばさんは空を見上げて涙をぬぐった。
「俺もです」
目をつぶって手を合わせる。
そして心の中で語りかけた。