笑顔のキミを
静かに目を開けた。
今年はだいぶ喋りかけちゃった。
もっともっと話したいことはあるんだけど。
でもいつでもこれるから今日はこのへんにしとく。
「写真たくさん撮ってるか?」
「はい。俺、おじさんのようなカメラマンになります。絶対に」
俺の憧れでもあり、目標でもある咲良のお父さん。
昔からカメラを持つとその表情が変わった。
その顔は今思えば真剣な表情だったんだろうけど、子供だった俺はその顔が怖いって思ってたな。
「おお、そうかそうか」
まあ普段はとても優しい顔をしていて、いまだって嬉しそうに笑ってくれるから大好きなんだけど。