笑顔のキミを
「やっぱり逆効果だったんだよ」
「そうみたい。なんかすぐ話しかけられたわ。違いますっていってもだめだった。あれは執念深かった。ああ、怖い怖い」
「ファンにそんなこといっていいの?」
「こっちはプライベートだからね。さすがに空気読んでほしかったわ」
その言葉を聞いてちょっと安心した。
完全にナナは向こう側の人間じゃない。
やっぱりこっち側の人間に、普通の人間になりたいんだと。
「高崎ー、プライベートっていうけど一応合宿だからな」
「あ、そうでした。てかわたし全然写真撮れなかった。撮られるばっかりで」
「まだ今日だって終わったわけじゃないし明日だってあるし大丈夫だよ。これからたくさん撮れば」
「まあそれもそうね」