笑顔のキミを


「凛斗くん人に興味ないよねっていったんです」

「あはは。人に興味ないか。それはまたストレートだな」

「でも俺も不思議と怒りとかなにも湧いてこなかったんですよね。その理由がさっきの先生の言葉を聞いてわかった気がしたんです」

「自分のことをわかってくれた?」

「はい。あのときはただパニックだったし図星だから何も言い返せなかったしとか色々あったんですけど。でも転校してきたばっかのナナは俺のことなんて何も知らなかったわけだから、なんでそんな発言をしたのかはいまだに謎ですけど」

「まあ意外と運命っていうのはそういうものなのかもしれないな」


運命。生まれたときからすべてその人の人生は決められている。

いつどこで何があるかとか、死ぬそのときまでのことすべてが。

< 238 / 390 >

この作品をシェア

pagetop