笑顔のキミを


「ナナさん!!!!!」

そして千夏ちゃんの悲鳴にも近い声に、俺も教室を飛び出した。


「・・・な、な?」

千夏ちゃんは立ったまま呆然としていて。

そのすぐ近くにナナが倒れていた。



記憶がフラッシュバックする。

霊安室でみた咲良。

横たわったまま息をすることなく冷たくなった咲良。

その咲良と、いま倒れているナナがかさなった。



「うわあああああ」

俺はやっぱり誰かを不幸にする。

そんなのあのときからわかってたことなのに。

どうしてまたこうなってしまうんだろう。

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