笑顔のキミを


「・・・、なんで?」

昨日から二度目の衝撃だ。


「なんで、ここにいる?」


なぜかもう二度と会うことがないと思っていた彼女が、いまこうして目の前にいる。

同じ制服を着て。


「凛斗くん、人に興味ないよね」

「っ!」

図星だからなんて答えたらいいのかわからない。

ただ頭が混乱していて、思考が停止したみたいだ。


「わたしここの生徒だよ。凛斗くんの、ひとつ上」

「・・・え?」

「まあ知らなくても仕方ないか。わたしほとんど学校きてなかったし」


人に興味がない。

それは否定しない。

クラスの人の顔と名前なんて一致してないし、友達だっていないし、ましてや先輩や後輩なんてまったく知らない。
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