笑顔のキミを
「ナナ、夏休み帰ってらっしゃい」
「うん」
「薬はちゃんと飲んでるの?発作は?」
「飲んでる。大丈夫だよ」
お母さんは相変わらずの心配症だ。
「モデルの仕事頑張るのはいいことだけど、自分の体調管理はしっかりね」
「わかってる」
「ならいいけど。じゃあ切るよ。おやすみ」
「おやすみー」
モデルの仕事はもちろん、写真部の活動だって頑張りたい。
一人暮らしのこの部屋は前まで質素だったのに、いまは違う部屋のようだ。
写真がいたるところにはってある。
どれもわたしが撮った写真であり、大切な思い出。