笑顔のキミを
たしかに突然カメラマンになろうっていったってなにをしたらいいのかも全然わかってないし。
表彰されたのが最近ならそれをアプローチすればいいかもしれないけど、それも中学生の頃の話。
いまさらそんなのが通用するとは自分でも思っていなかった。
「すごいな。わたしもなにかみつけないと」
「まだいくらでも悩めるし、千夏ちゃんならきっと自分がやりたいことみつかるよ」
「ほ、ほんとうは少しだけやりたいことあるんです」
「そうなの?」
「凛斗先輩からしたら無理だろって思うかもしれないんですけど、わたしも映像関係の仕事に就きたいなって思って」
「思うわけない。むしろ嬉しい。なにもいわなかったけど、心のどこかでは思ってたよ。千夏ちゃんもそういう道に進まないかなって」
「・・・先輩」