笑顔のキミを
「いいの。わたし卒業してもモデル続けるつもりだからさ。別に運動部とかと違って引退試合とかあるわけじゃないじゃない?だからここに居座っても問題ないでしょ」
ナナの言葉に、この人はモデルなんだと認識した。
「まあ、そうだけど・・・」
「だめ?」
「いや、だめじゃないけど・・・」
「もう、けどばっかり」
俺にはダメという権利もいいという権利もない気がして。
決めるのは彼女自身だから。
ナナがやりたいと本気で思うなら、それはいいと思うし。
藤森先生がなにかを言うとも思えないし。
「ナナが入りたいなら、俺はいいよ」
そう、俺はどっちでもいい。