笑顔のキミを
「わたし3学期はほとんどこれないかもしれない」
「そうなんですか?」
「うん。ほら女優の仕事もしてみたいっていったでしょ?オーディションとか受けてみないかって声かけてくれてて。これるときはきたいんだけど、もしかしたらこれないかもなって」
「そっか。頑張って」
本当はすごく寂しいけど。
でもナナの夢だから応援したい。
「そしたらもうほんとに残り少ないんですね。こうしてここで3人で会うことって」
「そうだな」
「なんだか信じられないです。この先もずっとこうして続くと思ってました。でもナナさんは卒業して、来年は凛斗先輩は引退して、新たに後輩も入ってくるんですもんね」
俺も思ってた。いや思いたかった。
この時間が永遠に続けばいいと。
そんなのが無理だということもわかっていたけれどそれでも。