笑顔のキミを


「もし入部者がいなくてもわたし頑張ります。凛斗先輩が残してくれたこの部活を必ず守ってみせます」

そういってくれるのは嬉しいけど、でも正直心配になる。

だってあの教室にひとりはすごく寂しい。

いい写真を撮った時に共有できないのは寂しい。



「もし入部者ゼロだったら凛斗留年しなよ」

「バカいうなよ」

おいおい。ここにきてそんな冗談。


「はは。それいいですね。お願いします」

でも少しだけ千夏ちゃんの笑顔が戻ったから、まあいっかと思う。


< 350 / 390 >

この作品をシェア

pagetop