笑顔のキミを
最近一緒に撮れていなかったので記念に写真を撮った。
これでもう何枚目だろう。
この写真もそろそろ完成するあれにいれておこう。
「ナナ大好きだよ」
その言葉とともに顔を近づけた。
何回重ねても足りない。
どんどん好きになっていく。
離れていた分を埋めるようにそのまま強く抱きしめた。
「凛斗今日甘えんぼうさんだね」
「だめ?」
「ううん。いいよ」
こういうとき田舎でよかったなって思う。
人通りが多かったらこんな大胆なことできない。
「またすぐに会えるから」
ナナは俺の頭をぽんぽんと叩いた。
俺って子供だな。
寂しい気持ちとか不安な気持ちとか全部ばれてる。
そのうえでナナはそれを受け止めて慰めてくれてる。
俺も早く大人になろう。
ナナが甘えてくれて頼ってくれるような、強い大人に。