笑顔のキミを
俺は物心ついたころから写真を撮っていた。
誰でもはじめはこんなもん。
でも、撮れば撮るほど上達していく。
それが楽しくて仕方なかった。
こうやって撮れば、この角度で撮れば、ここにピントを合わせてみたら、そんな風に自分で考えてひたすらシャッターを切れば、いずれいい写真が撮れると信じてきた。
親から褒められたら嬉しくて、表彰されたら嬉しくて、自分の撮った写真が飾られたら嬉しくて。
そんな小さな幸せが、俺にとったら大きな幸せだったんだ。