笑顔のキミを


俺は、ナナとここでしか会っていない。

昨日は藤森先生もこなかったし。

本当にナナは、この学校の生徒なのかな?

いや、でも制服は着ているしな。



「わたしこの学校の生徒なの」

でもナナはなにも否定することなく、はっきりとそう口にした。


「ええ!?そうなんですか?初耳です!雑誌、買ってます!」

「実はあんまり学校にきてなかったからね。ええ、本当?ありがとね」


そういえば昨日もそんなことをいっていたな。

そのことも気になりはするけれど。

でもナナは俺のことを深堀してくることはないから、俺も深堀はしない。


< 43 / 390 >

この作品をシェア

pagetop