笑顔のキミを
俺は、ナナとここでしか会っていない。
昨日は藤森先生もこなかったし。
本当にナナは、この学校の生徒なのかな?
いや、でも制服は着ているしな。
「わたしこの学校の生徒なの」
でもナナはなにも否定することなく、はっきりとそう口にした。
「ええ!?そうなんですか?初耳です!雑誌、買ってます!」
「実はあんまり学校にきてなかったからね。ええ、本当?ありがとね」
そういえば昨日もそんなことをいっていたな。
そのことも気になりはするけれど。
でもナナは俺のことを深堀してくることはないから、俺も深堀はしない。