笑顔のキミを
「凛斗先輩?」
「・・・あ、ごめん。なに?」
「いや・・・あの、あれからナナさんと会えました?」
「いや、会ってないよ」
ナナとは連絡先も交換していなかったし、家だって知らないし、なにをしているかを知っているとすればモデルをやっているということくらい。
でも最近は見かけない。
もしかしたらもうこの町にいないのかもしれないなんて考えたりもした。
まあ高校だし、遠くからきてた可能性も十分あるけれど。
先生にも聞きづらくて、結局なにもナナの詳細を掴めていない。