笑顔のキミを
「でも帰っちゃうからさ、必死で追いかけちゃった」
「ごめん。でも俺ナナのこと、わからない」
どこで出会ったことがあるんだろう?
こんなかわいい子だったら、覚えていそうなのに。
ただ単に俺の記憶力がなさすぎるだけなのか?
「当たり前だよ。凛斗はわたしのこと覚えてなくても仕方ない」
「そろそろ教えてよ、どこで出会ったのか」
「表彰式だよ」
「・・・表彰式?」
「そう、凛斗が表彰されたとき」
俺が表彰されたといったら、それは千夏ちゃんもいっていたあの写真が表彰されたときだ。