今日からキミのお兄ちゃん
本当にこんな僕でいいのか――という疑問が喉まででてきて、呑み込んだ。
「ああ。幸せにする」
僕は、すっかりオジサンで
キミの隣に立つにはあまりにも不釣り合いだけれど
誰よりもキミの幸せを喜べる自信がある。
僕の胸に飛び込んできた羽那の背中に、ゆっくりと、腕をまわす。
「お兄ちゃんは、わたしの、王子様だよ」
「爺やくらいに、しておかないか」
「なにいってるの。バカ」
今日から僕は、キミの――……
【Fin.】