東堂副社長の、厳しすぎる初恋 +7/18
閉じる扉の隙間から、大毅はしっかりと見ていた。
――ったく。なんだあれは、子供か。
呆れたようにため息をつきながら、ふと思った。
それにしてもなぜ、あんなことを言ったのだろう。
『俺と付き合わないか?』
もちろん戯言には違いないが、おかしなことを言ったものだと自分でも思う。
はて? と首を傾げた。
――それにしても、面白かったな、あの顔。
思わずクスっと笑って、多分あの変顔を見たかったんだと納得した。