保野田、意味わかんない


「っ、わかったよ」


舌打ちをしたくなり、やめた。舌打ちができない人種なので、無駄に凹むことは控えようと、試みることから封印する。


そもそも家に門がついているって時点で、アパート暮らしのわたしとは違いすぎる。
これが普通なのか?一軒家。


よくわからないけれど、保野田がこの家に住んでいると思うととんでもなくむかついた。


わたしも広い家でバカ騒ぎしたい。


プールはべつに要らないけれども。


「来たけど」


彼の目の前に行くと、余計に目のやり場に困った。きみはもう少し、恥じらってくれないかな。

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