溺愛しすぎじゃないですか?~御曹司の初恋~
3.元カレ、元カノ
九月、大学はまだ休みだが就活と卒論で忙しい日々が続いた。
先輩、いや大輝も相変わらず忙しいようで急な出張もあって、なかなかゆっくりと会えずにいる。
やっぱり学生と社会人では時間がなかなか合わない。
それでも時間が合えば食事に行ったり、お泊りをしたり、連絡も必ず毎日くれる。
よく話を聞いてくれる奈津いわく大輝の溺愛っぷりは一般から見てもかなりの物らしいが約二か月間その溺愛にどっぷり浸からされた私にはピンとこない。
そんな九月も中旬になった頃、週一の授業日で学校に来て奈津とお喋りをしていた。
すると知らない番号から電話がかかってきた。
今までなら知らない番号は直ぐに出ないのだが就活中の今は知らない番号であっても出る癖がついている。
「はい。望月です。」
「俺、わかる?関根だけど。」
は?一くん?
「う・・・ん。」
「李子、週末の連休って時間ある?」
「なんで?」
「会えないかなーと思って。俺、四連休だからそっちに帰るし。」
いやいや、いくら連休で帰って来るか知らないけど何で別れた彼女と会おうと思うのさ。
しかも一か月ほど前に私には今カレがいるって知ってるよね?
「いや、会わないから。」
「会ってよ。この前、李子に会ってから思い出すんだよね。で、何で遠距離になるからって別れたのかなって。」
何言ってんのこいつって感じで眉間に皺が寄る。
「会うわけないでしょ、もうかけて来ないでね。」
そう言って一方的に電話を切った。
不機嫌になっているのが横にいる奈津でもわかったらしい。
「誰からだったの?」
「一くん。」
「はっ?なんで、何の用?」
思うよね、普通は。
電話の内容を聞きまた呆れる奈津。
普通の人は、この奈津の反応になるよね。だって自分から遠恋はムリだからって別れを切り出したんだよ。
それに知らないならまだしも今私に彼がいるって知ってて『会いたい』なんて言う?しかもあの時、大輝に牽制までされてたのに。
「なんで電話出たのよ。」
「だって別れた時にアドレス消して誰からか分からなかったんだもん。就活の電話かもしれないでしょ?」
「確かに。アドレスに入れとく?番号。そうすれば誰からか分かるけど。」
うーん、どうしよう。もし大輝と一緒にいる時に電話が来たら・・・。
「あっ!着信拒否にしとこうかな?繋がらなくても不便ない相手だし。」
「ああ、それいいかも!」
そうして即、着信拒否リストに入れた。
これが間違いで彼が気持ちを変にこじらせる事になるとは思いもよらなかった。
先輩、いや大輝も相変わらず忙しいようで急な出張もあって、なかなかゆっくりと会えずにいる。
やっぱり学生と社会人では時間がなかなか合わない。
それでも時間が合えば食事に行ったり、お泊りをしたり、連絡も必ず毎日くれる。
よく話を聞いてくれる奈津いわく大輝の溺愛っぷりは一般から見てもかなりの物らしいが約二か月間その溺愛にどっぷり浸からされた私にはピンとこない。
そんな九月も中旬になった頃、週一の授業日で学校に来て奈津とお喋りをしていた。
すると知らない番号から電話がかかってきた。
今までなら知らない番号は直ぐに出ないのだが就活中の今は知らない番号であっても出る癖がついている。
「はい。望月です。」
「俺、わかる?関根だけど。」
は?一くん?
「う・・・ん。」
「李子、週末の連休って時間ある?」
「なんで?」
「会えないかなーと思って。俺、四連休だからそっちに帰るし。」
いやいや、いくら連休で帰って来るか知らないけど何で別れた彼女と会おうと思うのさ。
しかも一か月ほど前に私には今カレがいるって知ってるよね?
「いや、会わないから。」
「会ってよ。この前、李子に会ってから思い出すんだよね。で、何で遠距離になるからって別れたのかなって。」
何言ってんのこいつって感じで眉間に皺が寄る。
「会うわけないでしょ、もうかけて来ないでね。」
そう言って一方的に電話を切った。
不機嫌になっているのが横にいる奈津でもわかったらしい。
「誰からだったの?」
「一くん。」
「はっ?なんで、何の用?」
思うよね、普通は。
電話の内容を聞きまた呆れる奈津。
普通の人は、この奈津の反応になるよね。だって自分から遠恋はムリだからって別れを切り出したんだよ。
それに知らないならまだしも今私に彼がいるって知ってて『会いたい』なんて言う?しかもあの時、大輝に牽制までされてたのに。
「なんで電話出たのよ。」
「だって別れた時にアドレス消して誰からか分からなかったんだもん。就活の電話かもしれないでしょ?」
「確かに。アドレスに入れとく?番号。そうすれば誰からか分かるけど。」
うーん、どうしよう。もし大輝と一緒にいる時に電話が来たら・・・。
「あっ!着信拒否にしとこうかな?繋がらなくても不便ない相手だし。」
「ああ、それいいかも!」
そうして即、着信拒否リストに入れた。
これが間違いで彼が気持ちを変にこじらせる事になるとは思いもよらなかった。