溺愛しすぎじゃないですか?~御曹司の初恋~

5.同棲始めました

母に承諾を得たあと家探しが始まった。

私の職場と大輝の職場の利便性がいい所。
私たちの職場はほぼ反対だったので中間の位置を出すのは簡単だったが、セキュリティーや家周辺の生活環境もよく見て何とか十二月頭には住む場所が決まった。

都心で立派な2LDKのマンション。

家賃も高そうで半額出せるかなと心配していたが、大輝が祖父の所有物だから家賃はいらないと言う。
いくら身内の使っていない家だとしてもタダで使わせてもらうのはダメだと家賃を取ってもらう事にした。
それでも本来の家賃相場の半額ほどだろう。
それを大輝と半額づつ出し合う事で何とか話はまとまった。

その他の光熱費などは大輝が出し、食費などの生活費は私が三万、大輝が七万出し、余って残ったお金はそのままプールし溜まれば旅行に使うことにした。





「明日、一人で本当に大丈夫か?」

「大丈夫。荷物は大輝が手配してくれた引っ越し屋さんが運んでくれるし、それに荷物も着替えとかしか無いから単身パックで行けるくらいなんだから。」


観光業界、年末年始は忙しい。

明日の引っ越しを心配する大輝だが本当に荷物は少ない。
引っ越し業者を手配してくれたが、本当にいる?ってくらいしか荷物も無い。
先週、先に大輝の引っ越しをした時は家具、家電等今まで使っていた物があったから結構大変だったけど、私の場合は全て揃った大輝の家に行くから自分の衣服などしか持って行くものは本当にない。
自室で使っていたベッドなどは里帰りした時用に内藤さんの家に持って行くのだそうだ。





「ただいま。」

「おかえりなさい。」


玄関までお迎えに出ると私に抱きつき『李子がいるー。』となかなか離してくれなかった。
今までもお泊りの時に先に家に行き夕飯を作ってお出迎えしてたのに、一緒に暮らすとなると違うのかな?

『引っ越し当日まで夕飯作らなくても食べに出たら良かったのに。疲れたでしょ?』と言ってくれる。

何度も言うが本当に簡単な引っ越しだった。

午前中11時前には荷物を運び入れ終え、荷解きが済んだのが一時過ぎ。
そこからお昼休憩をして、夕飯の買い物に行って帰って来ても四時だった。
そう伝えても大輝の甘やかしモードは収まらない。
今日は素直に受け入れといた方が良さそうだ。



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