溺愛しすぎじゃないですか?~御曹司の初恋~
同棲を始めて約二週間、早くも大晦日。

昨年まで大輝が働いていたホテル部門なら年末年始の休みは無かったかもしれないが今の部署は十二月三十日~一月三日までの五日間は休みだ。

付き合いだして、同棲して初のクリスマスは平日と言う事もあって、仕事から帰ってきた大輝と八時過ぎくらいから私の用意したクリスマスディナーで祝ってプレゼント交換しただけだった。

お正月も一日からそれぞれの実家に帰るから特別な事は出来ないな。



三十日は一緒に軽く掃除をした。まだ住み始めて二週間だからそんなに汚れてないので午前中で終了。午後からは生活して足りないと気づいたものなどの買い物に出かけた。

そして今日は家でのんびりしている。
明日、明後日は大輝も私も実家に帰る事になる。
そして三日に私を迎えがてら内藤さんの家まで大輝が迎えに来てくれる。







「明けましておめでとう。今年もよろしくな。」

「おめでとうございます。こちらこそよろしくお願いします。」


一月一日、新年の挨拶を交わし雑煮を食べた。
おせちは実家で用意されてるだろうし、二日留守にするので用意するのはやめた。


「ホントに家まで送らなくていいの?」

「うん。大輝も昼までには実家行かないとダメなんでしょ?電車でも三十分ほどだから大丈夫。」

「また連絡入れる。はあ、でも年明け早々に二日も離れ離れか。実家行くのめんどくせー。」

「面倒くさいなんて言ったらだーめ。じゃあ三日にね。送ってくれてありがと。」


駅まで送ってもらい私は電車で実家(と言っても内藤さんの家だから実家感ないけど)に帰った。

実家には年末から帰省している弟がいた。


「おっ、姉ちゃん。久しぶり!」

「達也いたの。明けましておめでとうございます。」

「いちゃ悪い?・・・おめでとう。ところで姉ちゃん、彼氏は一緒じゃねーの?」

「大輝も自分の実家に行ってる。明後日にはうち来るよ?」

「マジで!何時?俺夕方の便で帰るんだけど会えるかなー。母さんがイケメンって言ってたから見たい!」


見たいって大輝は見せ物じゃないんだけどな。
でも一くんの時にはそんな事を言わなかったのに会いたいなんて珍しい。


「お昼頃には来ると思うから会えるよ、たぶん。」

「楽しみー。」



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