溺愛しすぎじゃないですか?~御曹司の初恋~
Side大輝

李子も四月から社会人になり二人暮らしのリズムも学生の頃から少し変わった。
俺は相変わらず出張もあるし定時で上がれる事も無く、家の事は相変わらず李子にほとんど任せっきりだ。

でもムリはしてほしくない。

食事もムリな時はムリと言うように言うと、最近では

【夕飯ムリ―。食べて帰るか何か買ってきて。】

と仕事中でもラインを入れてくれるようになった。
夕方 

【大輝ごめん。つかれきってご飯作れない。何か食べて来てくれる?】

とラインが入った。
今日、李子はイベントに借り出され朝五時頃から起きて出かけて行った。
もう家には帰ったようだがこれは相当疲れてるな。
俺も残りの仕事を早々に片付け帰宅した。

玄関には李子の靴があるが、部屋に電気もついてない。

そーっとリビングに入ると李子がソファーで気持ちよさそうに寝ていた。
音をたてないように着替えるため寝室に行き、デリバリーを頼んだ。
ゴールデンウィークと言う事もあり食事の到着予想は六十分後。


「食事が来るまでに俺もシャワー浴びてこようかな。」


シャワーを浴びビールを飲みながら李子の寝顔をずっとみていた。

ピンポーン!

注文していた食事が届いたか。
品物を受け取りテーブルのセッティングもOK。李子を起こすか。


「李子―、ご飯来たよ、起きて!」


ゆっくりと目を開けた李子、まだ半分寝ぼけてるな。
ゆっくり起き上がらせるとテーブルに並べられた食事を見て『大輝、ありがと。ごめんね、ご飯作れなくて。』とシュンとする。

そんな事気にしなくていいのに。


「いいよ。李子も仕事してるんだから、毎日作らなきゃって頑張らないでも。疲れた時は外食でもいいし、コンビニ弁当でもデリバリーでもなんでも。」


そう言うと急に抱きついてきた。


「李子―。抱きついてくれるの嬉しいけど、早く離れないとご飯の前に李子を食べる事になるけどいい?」

「ダメ!お腹空いた!私は・・・・後でね・・・。」


その一言はダメだな。

『そんな事言われたらムリ!我慢できない!』とご飯より先に、李子を抱く事にした。
ここの所ずっと我慢してたから『後で』なんてムリ!

一度起こした李子の体をソファーに組み敷き深いキスをする。
逃げる李子の舌を追いかけ絡め。『ダメッ』と最初の数分抵抗を見せていた李子も直ぐ甘い声に変わった。


「ふあっ、だいき・・・。んっ。」


ベッドに移動するのも待てない、そのままソファーで二時間李子を抱き続けた。

結局ご飯を食べれたのは日付が変わる少し前、冷めきったチキンとパエリアをレンジで温め直して食べた。
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