母を想えば
毎日ハルカが寝静まってから始まる夫婦会議。
“ゴラァ!!”とか、
“ぎゃーーーー!!”とか、
そんなやり取りは自然と無くなっていった。
でも・・・
「苦労かけないなら、
ピーマン嫌いも克服しなさいっ。
最近ハルカが真似して食べてくれないんだから。」
「・・・・面目ない・・。」
「アハハハ!」
私達の間から、笑顔が消える事は無かった。
布団には私達の宝物が眠ってるんだから。
“母”になっても、
“女”としての魅力がなくなっても、
娘と同じ様に愛情を傾けてくれるその視線があるんだから。
どんな困難が訪れても、隣にいてくれる人と一緒に乗り越えていけばいい。
困難がずっと続くなんて事はきっと無い。
出口の光が見えるまで、
ひたすら私達は3歩、歩んでいけばいい。