母を想えば


「あとで早苗に連絡して、

これまで満島さんが転々としてたアパートの家賃と間取りを調べてもらって。」


「了解です。」


「もしかしたら全部こんな感じの部屋だったんじゃない?」


「・・・・だとすると、満島さんは何の為に生きてたんでしょうね・・。」


「・・・・・・・・・・・。」


「夜は華やかな世界に身を置いていても、

実際はこんな古びたアパートでたった一人・・。」


「・・・・・・・・・・・。」


「彼女は一体、何を想って生きてたんでしょうね・・。」


「・・・・・・・・・・。」


「・・って!真田さん聞いてます?」


「・・・・・・・・・・・。」


満島さんの人間像について謎が深まる一方で、

真田さんはまるでストーカーばりに冷蔵庫の中やタンスの中、ゴミ箱の中も物色している。

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