母を想えば


ジットリと向けられる視線が、
豊川さんから僕へと変わる。

それと同時に、
ニヤニヤが更に増していく。


『お前も俺の事が視えるのか?』


「はい。」


『ウヒャッ驚いたなぁ。卑怯だなぁ。

お前らプヒッそれですぐ犯人見つけられるんだなぁ。』


「才谷さん。殺された時の状況と、
犯人について教えて頂けませんか?」



『・・・豊川ぁ。
ウヒッようやく合点がいったぞ。

20年前もプフッこうやって雌たちに聞いて、灰原先生と俺の関係を暴いたんだなぁ?』


「あ~当時の被害者の方々を“雌”呼ばわりするとは。

才谷君は20年のお務めで、本当に善良な市民さんに生まれ変わったんですね。」


『ウヒャヒャヒャ!

・・・なぁ小僧、
プヒッ名前なんだっけなぁ?』


「星野です。」


『お前らウヒッ俺に聞かなくても、
俺を殺した奴の見当はついてるんだろ?』


「「・・・・・・・・・。」」


『プフゥ!プフゥ!ウヒャヒャヒャ!

【手紙】書いてやった!
ウヒャヒャヒャ!』


「「!?」」

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