母を想えば


「・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・。」


頭の中に浮かぶ一つ一つのピース。

それらがボンヤリと・・
でも確かに少しずつ組み立てられていく。







「ウキキ。おい真田ぁ。いつまでユミちゃんとエリちゃんを独り占めする気だ?」


「まぁまぁ猿渡さん。
それより防犯カメラはどうでしたか?」


「ウキキ!安心しろ。

一斉にチェックをかけてるが、
杉内殿も満島も影も形も無い。

タクシー会社へも聞き込みしたが、

いつも二人を乗せていた運転手の証言によれば、いかがわしい建物へは案内しないで、

それぞれの自宅近くに降ろすだけだったそうだ。」


「・・・・・・・・・・。」


「ウキキキ。
これで小西の提案が使える・・!

杉内殿の不徳は我々が隠蔽して、
彼の名誉は守ってみせるぞ!!」


「だったら隠蔽以前に、

【二人の不倫なんてそもそも無かった】
って事で結論できますね。」


「・・・・・は?」



「あ、ママ。麦のお湯割りお願いします。」

「は~い!」


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