母を想えば


電話越しの早苗さん。

静岡に来ても相変わらずヨレピンの格好で両手突っ込む真田さん。そして俺。

3人の頭上に「?」が浮かぶ。


不謹慎な言い方でハヤトさんには悪いけど・・

百歩譲って殺人事件だったらまだ分かるけど・・


なんで中央署っていう立派な所轄があるのに、

そこを差し置いてこんな自殺案件に県警が乗り出したんだ・・?



中央署に向かおうとしていたレンタカーのハンドルとアクセルの方向を少しだけ変える。


「やっぱサルをこっちに付けておいて良かったな。」


「ですね・・。
確か名前は“板尾”警部です。」


「直接聞いてみるか。
俺達の勘が正しければ・・・。」


「満島ハヤト、トモコ、ハルカ。

平穏に暮らしていたはずの満島家の皆さんのストーリーの中に・・

必ずどこかで杉内検事が絡んでくる・・!」



ハヤトさんが自殺を図ったこの場所。

セイズ市に生活拠点を置いていた彼にとって、静岡市には自宅も職場も無い。


ただ、ここには・・この近くには・・

当時杉内さんが勤めていた、
【静岡地方検察】があった・・・。
































 


 


< 190 / 240 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop