母を想えば


「小西君よ、どう思った?」


「“何かを隠してる”雰囲気がプンプンでしたね・・。」


「俺も同感だけど、
まぁあれ以上はきっと無理だろうな。

サルみたいに感情の起伏が激しい人だったら揺さぶりのしようがあるけど・・。」


「板尾警部はガードが堅そうですしね・・。」


「まぁでもこれでほぼ確定じゃない?ハヤトさんは自殺じゃ無くて【他殺】だよ。」


「・・・・え?どこで確信しました?」


「あんな道路もちゃんと舗装されてない場所、

自転車で行くにはしんどいだろうし、
歩いて行くなんてもっとあり得ないだろ?」


「・・・・・・・・・あ!」


「【車でしか行けない】って考えた時に、
どこが引っ掛かるよ相棒?」


「ハヤトさんはどうやってあそこまで行ったのか・・?

“自力”で行ったんなら当然、
“自車”が残されてるはずなのに、

現場に何も残っていなかったという事は・・

ハヤトさんをあそこまで運んだ人物がいる・・?」


「“人が居ない場所でゆっくり話そう”なんてそれらしい事言って、

あそこまで乗せて行って、
犯行に及んだって所かな。」


「・・・・・・・・・・。」

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