母を想えば


美味しいお肉と生ビール。

すっかり猿渡警部も上機嫌になったところで・・


「真田さんのお母さんってどんな人ですか?」


「・・・どうした急に?」


「いや・・なんか今回の事件の真相に辿り着いたら、

田舎の母ちゃんの事を思い出しちゃいました。」


「相変わらずお前は単純だなぁ。」


「いいじゃないっすか別に。」


「俺の母親より猿渡さんのお母さんの方が気になるんだけど。

・・やっぱりサル顔なんですか?」


「誰がサルじゃゴラァ!!?
どっちかと言うとオランウータン似じゃ!」





“ガッシャーン!!”


「「「うぉ!!?」」」

な、なんだ!?


猿渡警部が怒りながらグイッとジョッキを飲み干した直後、

俺達の席の近くでお皿が割れる音がこだまする。


“申し訳ございませーん!”
“大変失礼しましたー!”


店員さんが慌てて駈けよって、
割れた破片を掃除し始めるけど・・


「え・・地震?」
「なんで落ちたんだよ・・。」


「小西ぃ・・真田ぁ・・。」


「「あ、はい。」」

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