母を想えば
やっぱりこの人は、被害者の事なんて全く信用してない無慈悲なお方だった。
竹中直人なんて比にならないぐらい、
笑いながら怒る豊川さんに・・・
『おのれ豊川ぁ!!』
「弱い犬ほどよく吠えますね。
じゃあ星野君行きましょう。」
傍から見たら何も見えない“空気”。
生気を失って、
本来はもう起きないはずの“現象”。
豊川さんの威圧感に飲まれ、ブルブルと震えながら下半身を濡らす才谷を横目に、
関本主任や仲間の皆の元へと戻った。