母を想えば
最終章
最終章
事件から一週間が過ぎた。
発生日から今日まで・・日が経つにつれて刑事課の部屋に重苦しい雰囲気が流れる。
それは・・いつもとは真逆の光景。
捜査に進展があればある程、
皆の緊張はほぐれていき、
表情は柔らかくなる。
逆に難航すればする程、
そこには重苦しい空気が流れる。
そんな“いつも”と・・
今回は真逆だった・・。
「ホームセンターの防犯カメラからも確認が出来ました。
刃渡り15㎝の出刃包丁を購入し・・・。」
「犯行現場付近のコンビニ防犯カメラに姿を捉・・・。」
「居酒屋店員の証言によれば、
勝手口からゴミ出しをした際に背丈・風貌が酷似した人物を見・・・。」
続々と集まった状況証拠が指し示す・・
「長野。ご苦労だったな。」
「・・ホント残念っすね。」
最新科学によって、
導かれた証拠が指し示す・・
“才谷を殺害したのは誰か?”
その結論・・・。