母を想えば
第1話
第1話
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「とても大事な話があります・・。」
「なんですか?」
敬語で喋ってくるから、私も敬語になる。
敬語になった時の二言目は、
いつも決まって・・
「・・・申し訳ございません。」
「・・・謝る前に、
なんで謝るかを教えてください。」
「昨日、職場の先輩と飲みに行ったんだけど・・。」
「うん。」
「どうしても断り切れず、3軒目でキャバクラに行ってしまいました。」
「“キャバクラ”というのは、
一般的なキャバクラの事ですか?」
「はい。“女性が客席に付き接待を行う飲食店”です。」
「・・・・・それで?」
「誓って言います。一切触っていません。
2時間で4回転したけど、4人とも全く触れてないし触れさせなかったです。
ちゃんと女の子たちに、
“高校の時からずっと付き合ってる彼女がいるからやめてくれ”って言いました。」
「可愛かった?」
「え!?」
「・・・・・・・・・・。」
「・・・・さ・・3番目に付いてくれた子がめちゃくちゃタイプでした。」
「なにニヤついとんじゃワレェ!!!」
「ぎゃーーーー!!」
「アハハハ!」