母を想えば
「・・・・買ってきました。」
「なんて言って渡してくれるか、
ちょっと楽しみにしてました。」
「・・・・・・・・・・・・・。」
「・・・・・・。」
「ぼ、僕にお味噌汁を作ってください。」
「・・・・・(゚Д゚)・・・・・。」
「あ・・あれ・・?」
「いやお味噌汁なら現在進行形で作ってるし!なんならさっき飲んだじゃん!!」
「え!?“プロポーズ”ってこの台詞言う事じゃないの?」
「今すぐ言い直さんかゴラァ!!」
「ぎゃーーーー!!」
「アハハハ!」
特別な言葉なんて要らなかった。
指輪をはめてくれた後に、
ぎゅっと包まれる温もり。
耳元で口癖を言ってくれるだけで・・
嬉しくて目元からこぼれそうになったので、気付かれる前に慌てて拭った。