母を想えば
「あ、そういえば小西。
復帰は明日からだったか?」
「はい。よ~~~やく!
戻ってきてくれますよ。」
「やれやれ・・やっと謹慎解除か。」
「・・長さん入ってもいい?」
「おぉ。いいぞい。」
聞き込みを終えた早苗さんが傘を閉じてテントの中に入ってきた。
「被害者の所持品から身元が分かったよ。長さん、保全ありがとね。」
早苗さんが手帳を取り出したので、
すぐに俺もメモの準備をする。
「まず男の方ね。
もうビックリビックリ!
名前は【杉内マサヨシ】
・・聞き覚えあるでしょ?」
「杉内・・・え?何者ですか?」
「コラッ。それぐらい覚えておきなさいよ。
この人は名古屋高等検察 検事長。
この地域の【検察】のトップよ。」
「・・・・・・マジかよ。
めちゃくちゃ大物じゃないですか。」