穢れ払い
穢れ
6月下旬の学校内は騒がしく、廊下を行きかう生徒たちはみんなもうすぐ訪れる夏に心を躍らせているように見えた。
2年A組から聞こえてくる喧噪もまた、若さと健康が溢れるものだった。
「ちょっと日葵、赴任してきた平山先生見た!?」
鞄をバッグのように肩から下げた亀井アユカが頬を上気させて駆け寄ってくる。
「あぁ~まだ見てないよ?」
あたしは小首をかしげてそう答えた。
つい昨日のことだった。
以前から勤務していた美術の大野先生が定年退職し、平山先生という新しい先生がこの学校へやってきていた。
あたしやアユカは普通科コースの生徒だから平山先生との接点はないが、芸術科コースの生徒たちからは若くてかっこいいと評判みたいだ。
「なぁんでまだ見てないの!? マジでイケメンなんだから!!」
アヤカはウサギのようにピョンピョンと飛び跳ねて抗議する。
アヤカが飛び跳ねるごとに頭のてっぺんで結んだポニーテールが左右に揺れる。
ついでにポニーテールを結んでいるゴムについている、ピンクと青色のポンポンも可愛く揺れた。
2年A組から聞こえてくる喧噪もまた、若さと健康が溢れるものだった。
「ちょっと日葵、赴任してきた平山先生見た!?」
鞄をバッグのように肩から下げた亀井アユカが頬を上気させて駆け寄ってくる。
「あぁ~まだ見てないよ?」
あたしは小首をかしげてそう答えた。
つい昨日のことだった。
以前から勤務していた美術の大野先生が定年退職し、平山先生という新しい先生がこの学校へやってきていた。
あたしやアユカは普通科コースの生徒だから平山先生との接点はないが、芸術科コースの生徒たちからは若くてかっこいいと評判みたいだ。
「なぁんでまだ見てないの!? マジでイケメンなんだから!!」
アヤカはウサギのようにピョンピョンと飛び跳ねて抗議する。
アヤカが飛び跳ねるごとに頭のてっぺんで結んだポニーテールが左右に揺れる。
ついでにポニーテールを結んでいるゴムについている、ピンクと青色のポンポンも可愛く揺れた。
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