穢れ払い
俺がなにか行動を起こせば、それはすぐに裏サイトに書き込まれた。


信じられる友人なんて1人もいなくて、相談相手だってどこにもいない。


そのうち俺は完全に眠れなくなった。


家にいたら悪いことばかり考えて、なにも手につかなくなってしまう。


イジメに遭っているなんて両親に知られたくはないから、相談することもできない。


かといってクラスメートたちはもう誰も信用できない。


徐々に食が細くなり、食べられなくなってきていた。


けれど唯一信用できる人もいた。


幼馴染の陽菜だ。


陽菜の前では通常通りの俺でいることができる。
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