穢れ払い
☆☆☆

そこから先は俺もパニックになってしまって、よく覚えていない。


ただ、気がつけば救急車が到着していて、俺はユナについて病院に来ていた。


白衣を着た医師は深刻そうな表情でユナが妊娠していることを俺に告げてきたのだ。


そこにボールが当たったことで、危うく流産してしまうところだったと。


しかし、奇跡的に赤ん坊は助かった。


ユナも、もうすぐ目を覚ますだろうと。


説明を聞きながらも、俺は医師がなにを言っているのかほとんど理解していなかった。


ユナが妊娠?


子供?


どういうことだろう?


ユナが妊娠するなんてありえない。


だって、ユナの彼氏は俺だ。


でも俺とユナはまだ……。


そこまで考えて強い吐き気を感じ、トイレへと駆けこんだ。


個室に入り、思いっきり胃の中のものを吐き出す。
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