穢れ払い
それに加え、部活動を指導するときにはいつも女子生徒の顔を見つめていて、男子生徒には目も向けない。


そんな些細な動作が気になっていたころ、平山先生についてあまりよくない噂話を聞いたのだ。


『平山先生って美術部の女子と全員関係を持ってるんでしょう？』


クラスメートから好奇心むき出しの質問をされた時、あたしは唖然としてしまって返事ができなかった。


誰が、いつそんな噂話を流したんだろう？


もちろん、そんなのは嘘だと思っていた。


『そ、そんなことありえないよ。少なくても、あたしはそんなことしてないし！』


あたしはしばらく沈黙した後、必死になって答えた。


『えぇ～？　そうなんだ？　でもさ、平山先生ってコンテストでも受賞作を選ぶ権限を持ってるって言うじゃん？　それにイケメンだし、先生と関係持ってたらラッキーって思ってる子、いると思うけどなぁ？』


クラスメートは首を傾げながらそう言った。
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