穢れ払い
俺がロクに眠れなくなって一ヶ月が経過した頃だった。


今日もフラフラと、ハッキリしない頭で学校へ来ていた。


裏サイトでどんな書き込みをされても絶対に学校は休まない。


それが、裏サイトへ書き込んでいるヤツらへのせめてもの抵抗だったのだ。


自分でもバカげたことをしていると理解している。


どれだけムキになって学校へ来たって、悪口を言っている連中は別になんとも思っていないかもしれない。


むしろ、学校へ来ることで次のネタを提供しているかもしれないのだから。


それでも俺は登校し続けた。


そんなある日のことだった。


上履きに履き替えるために昇降口へ向かうと、複数の生徒たちがざわめいているのが目に入った。
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