キミの香り ーDéjàvu デジャヴー 番外編
「おいしー!
ずっと食べたかったんだ
…
前は友達と学校の帰りによく来てたのに
ひとりで来れなかった」
キミは美味しそうにクレープを食べた
オレは、見惚れた
なんでだろう…
キミが
かわいかったから
「ん?食べたい?」
キミは口元に生クリームをつけて言った
「んーん…」
「なに?今、笑った?」
「…うん
ごめん…
口に生クリームついてたから…」
「え!どこ?」
「右…」
「ここ?」
「も少し、下…
…
あ、とれた…」
「ありがと
…
ん?
まだなんか、ついてる?」
キミから目が離せなかった
「んーん…
ただ…
…
ただ、かわいかったから…」
「…」
「…あーごめん…
変に思わないで…」
「…変…て?」
「変て、なんか、オレ、キモいとか…
…
別に、あと、変な意味とかじゃないから…」
オレ、焦ってる
「変な、意味?って…?」
「なんだろ…変な…」
「倉田くん、おもしろいね」
キミは笑った
「あ、またついてるし!」
「うそー、どこ?どこ?」
「鼻…」
ふたりで笑った