キミの香り ーDéjàvu デジャヴー 番外編

なのに


大学を辞めて店を継ぐことを
1番反対したのは

栞だった



「大学途中で辞めるような人
なにも続かないと思う!」



「店を継ぐんだから
大学出る必要もないし…」



ケンカした



「カフェやりたいなら
大学卒業してからでも、いいじゃん…」



「学歴とか関係なくなるし…
あと3年行っても、無駄だよ…」




「わかった…

別れよう…」



「え…」



「そう言っても
大学辞める?
カフェやりたい?」



「…」



キミを喜ばせたかったのに…




夢とキミ

どっちも手に入れることは

無理なの?




「相手を理解するのも彼女だと思うけど
今の私には、理解できない
理解してあげれない
凌を…

だから、ごめんね…」



「…」



「凌から言ってよ…

別れよう…って
凌が言って!

オレと別れて!って」



いつもキミは気付かせてくれる


キミを好きな気持ちだったり




今は…

今もキミが好き



だけどオレは…



「オレと別れて…

カフェやりたいから…」



ホントはオレがフラれたのに

オレに言わせた



オレに選ばせた




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