キミの香り ーDéjàvu デジャヴー 番外編
久しぶりに会った栞は
変わってないわけなかったけど
キレイになったね…とか
かわいくなったね…なんて
なんか、言えなくて
「変わってないね…」
それがオレの精一杯の言葉だった
「凌は…うーん…
オジサンになったね…」
「ひど…」
「貫禄がついたね!が、正しいか!
だって、もぉ学生じゃないもんね
私たち…
…
元気だった?」
「あぁ…なんとか…」
「お昼に来たら
すごい混んでたから
買い物して時間潰してきたんだ
…
暑かった〜
…
冷たい飲み物ください
凌のオススメで…」
栞は手でパタパタ仰いだ
あの時と変わらない香り…