183日のお見合い結婚~御曹司は新妻への溺甘な欲情を抑えない~
真衣の胸に喜びがじんわりと広がり、鼓動が高鳴る。
乙女漫画に浸っている時よりも甘いときめきを感じて、真衣の頬も熱くなった。
「柊哉」と呼びかける声が、自然と優しくなる。
「指輪、はめてよ」
「俺が?」
「私の夫は柊哉でしょ」
「あ、ああ……」
やっと振り向いた彼は、どういう表情をしていいのかと困っているように見えた。
箱からふたつの指輪を抜き取ると、手間取りながら真衣の左手の薬指に重ねてはめてくれる。
「サイズ、ちょうどいいよ。ダイヤが輝いて綺麗。ありがとう。柊哉の分のマリッジリングはないの? 私もはめてあげたい」
「ある、けど……」
柊哉はスラックスの右ポケットに手を入れ、箱に入っていない指輪だけを取り出した。
シンプルなプラチナリングで、真衣とお揃いの石が内側にひとつ埋め込まれている。
「指輪交換だけ、夢が叶った。少しだけブライダル気分を味わえたよ」
真衣はクスクスと笑いながら柊哉の左手の薬指に指輪をくぐらせた。
くすぐったいような喜びの中にいる真衣に対し、柊哉はまたそっぽを向く。
「なんでこっち向かないの? 照れてるから?」
「照れてない」
乙女漫画に浸っている時よりも甘いときめきを感じて、真衣の頬も熱くなった。
「柊哉」と呼びかける声が、自然と優しくなる。
「指輪、はめてよ」
「俺が?」
「私の夫は柊哉でしょ」
「あ、ああ……」
やっと振り向いた彼は、どういう表情をしていいのかと困っているように見えた。
箱からふたつの指輪を抜き取ると、手間取りながら真衣の左手の薬指に重ねてはめてくれる。
「サイズ、ちょうどいいよ。ダイヤが輝いて綺麗。ありがとう。柊哉の分のマリッジリングはないの? 私もはめてあげたい」
「ある、けど……」
柊哉はスラックスの右ポケットに手を入れ、箱に入っていない指輪だけを取り出した。
シンプルなプラチナリングで、真衣とお揃いの石が内側にひとつ埋め込まれている。
「指輪交換だけ、夢が叶った。少しだけブライダル気分を味わえたよ」
真衣はクスクスと笑いながら柊哉の左手の薬指に指輪をくぐらせた。
くすぐったいような喜びの中にいる真衣に対し、柊哉はまたそっぽを向く。
「なんでこっち向かないの? 照れてるから?」
「照れてない」