183日のお見合い結婚~御曹司は新妻への溺甘な欲情を抑えない~
「嘘だ。耳まで赤いよ。もしかして、開館セレモニーに付き合わせたのは、ここで私に指輪を渡そうとしていたから? 企てておいて恥ずかしがるなんて、可愛いところがあるんだね」
つい、からかうような言い方をしてしまったのは、真衣も照れくささを感じているからだ。
喜びに弾む鼓動は静まってくれないし、頬が緩みそうになってしまう。
けれども、やられ役に徹してくれる彼ではない。
「言わせておけば、お前は……」
ムッとした顔で振り向いた柊哉が、前髪を掻き上げた。
その仕草はどこか蠱惑的で、形のいい額が露わにされると、急に男の顔付きになる。
作為的な感じもする色気のある視線を送ってきたかと思ったら、手荒に腰を引き寄せられた。
「な、なに?」
顎先まですくわれて目を丸くする真衣に、形勢逆転とばかりに柊哉がニヤリとする。
「挙式といえば、誓いのキスだろ」
「えっ!? 私に手を出さない約束が――」
「黙れ。夫をからかう妻が悪い」
目を閉じる間も与えられず、一瞬で唇を奪われた。
(約束破り……)
つい、からかうような言い方をしてしまったのは、真衣も照れくささを感じているからだ。
喜びに弾む鼓動は静まってくれないし、頬が緩みそうになってしまう。
けれども、やられ役に徹してくれる彼ではない。
「言わせておけば、お前は……」
ムッとした顔で振り向いた柊哉が、前髪を掻き上げた。
その仕草はどこか蠱惑的で、形のいい額が露わにされると、急に男の顔付きになる。
作為的な感じもする色気のある視線を送ってきたかと思ったら、手荒に腰を引き寄せられた。
「な、なに?」
顎先まですくわれて目を丸くする真衣に、形勢逆転とばかりに柊哉がニヤリとする。
「挙式といえば、誓いのキスだろ」
「えっ!? 私に手を出さない約束が――」
「黙れ。夫をからかう妻が悪い」
目を閉じる間も与えられず、一瞬で唇を奪われた。
(約束破り……)