183日のお見合い結婚~御曹司は新妻への溺甘な欲情を抑えない~
非難めいた響子の視線が刺さっても、真衣は臆せずに口を開く。
「お姉さんだかなんだか知りませんけど、卑怯です。汚い手を使って柊哉を陥れようとするなんて。須藤さんをお金で買収しようとするのも許せません。ただの秘書じゃない、須藤さんは柊哉の親友なんですよ!」
それを聞いて、柊哉も瞳を険しくした。
どうやら響子は多額の報酬を提示して、啓介に取引を持ちかけたようだ。
社長就任を阻止するために、柊哉に業務上の失敗をさせようと目論んだのだろう。
思えば二年前、柊哉が副社長に就任した際にも、響子は面白くない様子であった。
なぜ十歳も年上の自分の夫より、柊哉の方が役職が上なのかという不満が目に表れていたように思う。
二週間後の取締役会において柊哉の社長就任が正式に決まれば、もう太刀打ちできないと焦ってやってきたようだ。
響子の企てには、おそらく白川専務は関与していない。
私怨があったとしても、長年勤めている日葉に損失を与えるような馬鹿ではないと、これまでの仕事ぶりから柊哉は信じている。
「お姉さんだかなんだか知りませんけど、卑怯です。汚い手を使って柊哉を陥れようとするなんて。須藤さんをお金で買収しようとするのも許せません。ただの秘書じゃない、須藤さんは柊哉の親友なんですよ!」
それを聞いて、柊哉も瞳を険しくした。
どうやら響子は多額の報酬を提示して、啓介に取引を持ちかけたようだ。
社長就任を阻止するために、柊哉に業務上の失敗をさせようと目論んだのだろう。
思えば二年前、柊哉が副社長に就任した際にも、響子は面白くない様子であった。
なぜ十歳も年上の自分の夫より、柊哉の方が役職が上なのかという不満が目に表れていたように思う。
二週間後の取締役会において柊哉の社長就任が正式に決まれば、もう太刀打ちできないと焦ってやってきたようだ。
響子の企てには、おそらく白川専務は関与していない。
私怨があったとしても、長年勤めている日葉に損失を与えるような馬鹿ではないと、これまでの仕事ぶりから柊哉は信じている。