183日のお見合い結婚~御曹司は新妻への溺甘な欲情を抑えない~
無邪気というか勝手気ままというか、遊び相手を得て、最終的には迷子センターのことをすっかり忘れてしまった、あの女の子。
柊哉も振り回されているうちに、不安を忘れて一緒に楽しんでしまった。
思えば久しぶりに、心から笑った気がしていた。
あの子の名前を聞いておけばよかったかと思ったが、二度と会うことはないだろう。
それにたぶん、名前は“えりか”。
そこまで話しを聞いた真衣は、「勝手につけた名前なの?」と眉をひそめ、柊哉は笑って答える。
「違う。あの子がヨーヨー釣りをしている時に、見えたんだ」
女の子は高い位置で髪を結い上げており、浴衣の後襟の内側に、平仮名で名前が書かれた白い布が縫い付けてあったらしい。
姓も書かれていたと思うが、角度的に名前しか見えなかったという。
その子とはそれきり会うことはなかったが、ふと思い出した時は、心の中でえりかちゃんと呼んでいたそうだ。
「ふーん」
ヨーヨー釣りの少女を頭に思い浮かべつつ、なかなか素敵な思い出話だと真衣が思っていたら、柊哉が「あっ」となにかに気づいたような声をあげた。
「どうしたの?」
柊哉も振り回されているうちに、不安を忘れて一緒に楽しんでしまった。
思えば久しぶりに、心から笑った気がしていた。
あの子の名前を聞いておけばよかったかと思ったが、二度と会うことはないだろう。
それにたぶん、名前は“えりか”。
そこまで話しを聞いた真衣は、「勝手につけた名前なの?」と眉をひそめ、柊哉は笑って答える。
「違う。あの子がヨーヨー釣りをしている時に、見えたんだ」
女の子は高い位置で髪を結い上げており、浴衣の後襟の内側に、平仮名で名前が書かれた白い布が縫い付けてあったらしい。
姓も書かれていたと思うが、角度的に名前しか見えなかったという。
その子とはそれきり会うことはなかったが、ふと思い出した時は、心の中でえりかちゃんと呼んでいたそうだ。
「ふーん」
ヨーヨー釣りの少女を頭に思い浮かべつつ、なかなか素敵な思い出話だと真衣が思っていたら、柊哉が「あっ」となにかに気づいたような声をあげた。
「どうしたの?」